20代中盤でふんばるブログ

銀行員→外資コンサル。旅行が好きです。

ブラジルレアルについて。20150325

ブラジルレアルは今週27日(金)ブラジル国内GDP発表後の一段落した時が買いだと思っています。


3月20日にブラジルレアルは過去12年間の対ドルで最安値を更新しました。
今のレアルは、米利上げ期待で投資家が新興国通過からドルものに投資対象を移している事と、政情が不安定で先行きの見えにくい状況が続いていることで下落しています。

 

米利上げについては先日のFOMCを受け6月ではなく9月利上げとの見方が強まったせいでドルが下落し、ブラジルレアルもここ数日で少し回復しました。
景気については最近も国営石油会社の汚職事件があったりデモがあったり、財政を見れば2月連邦公的債務が2兆3300億レアル(約89兆円)まで拡大したりとひどいものです。

 

www.bloomberg.co.jp

 

 

さて、今週金曜27日は2014年10~12月期の実質国内総生産(GDP)発表があります。こちらもマイナス成長となる見通しで、財政的に緊縮財政が不可避の中で、短期的に明るい状況は見通せません。

 


ではなぜ、ブラジルレアルを買いと考えるか。

 

まず、前回最安値の12年前も下落理由は債務問題。債務問題解消に取り組むルラ大統領が当選すると、短期的な不安感で大幅下落が起こりました。しかし、その後、政策の結果が出始めるとV字回復した過去があります。


今回が同じとなるかはわかりませんが、ルセフ大統領が掲げる「利上げと緊縮財政によるインフレ圧力の抑制」も、短期的には成長を鈍化を招き不安感を煽りますが長期的に安定化をもたらす政策です。時間が経ち不安感が後退すればレアルの信用力も高まるのではないでしょうか。

 

また、政府の進めるその「インフレ抑制」にとってレアルの通貨下落は最大の要因であり、何らかの形で今後も介入があるものと思います。

 

そして最後に、24日にスタンダード&プアーズ(S&P)がブラジルの信用格付けを投資適格級に据え置きました。まだまだ短期的にはマイナス要因の強いブラジルレアルですが、中長期的には割安感と金利面もありレアルを持っておくと良いのでは、という結論を自分は持っています。