20代中盤でふんばるブログ

銀行員→外資コンサル。旅行が好きです。

税金を払わないと日本も滅ぶ?

紀元前に3000年に渡って栄えた古代エジプト

栄えた強みの一つが「徴税システム」にあった。

ファラオを中心にした強い中央集権体制の下で、徴税官が当時ではあまりに高等技術だった数学を使いこなして税金の計算・徴収を行っていた。

 

中央集権、ていうと共産党とかのせいで悪いイメージが先行するかもしれないけど、実は過去には共和制ローマでも、マホメットイスラム帝国でも、経済的な国家安定の秘訣は「中央が管理する平等な徴税システム」にあった。

徴税官が国王や国民に敬意を払って、私腹を肥やさずに正しく徴税を行っている状態の国は歴史上すごく強かった。

 

 

その反対が、地方の徴税官が国のルールを守らずに勝手に重税を課して私腹を肥やしている状態。

例えば共和制ローマはもともと、国土も肥沃で国民の愛国意識も高くて経済的に強者だった。

でも国家を広げすぎて地方での税収管理ができなくなった結果、地方豪族が勝手に重税を課して地方民を勝手に支配する「封建時代」に入っていって、東西に分裂し衰退していった。

 

エジプトも、有名な「出エジプト」は徴税のルールが崩壊したことによるっていう説がある。

ファラオの権力が弱まり地方で豪族が勝手な重税を行うようになった結果、国民が国から逃げ出して、従来の徴税システムでは財政が成りゆかなくなる。

そうすると、国は足りない税収を補うために残った人間に重税を課すしかなくなる。

結果、ユダヤ人が「重税を払えないことによる奴隷化」してしまい、エジプトから逃げ出すしかなくなった、というのがこの説。

 

 

ちなみに、この出エジプトにおける徴税システムの話、現代に置き換えると企業のタックスヘイブン利用や、富裕層の海外への資産移転の話とまるっと当てはまる。

有力者・有力企業が国のルールを掻い潜って税金を逃れるせいで、その他の国に残った国民への税負担が上がる。アメリカの相続税がブッシュ時代に廃止されたのはわかりやすい例。

 

 

日本の徴税システムはマイナンバーでの富裕層の資産調査を進めたり、相続税のアップが図られて、正に改善中なわけだけど。

国だけじゃなくて企業の経営者や資産家も、徴税システムが機能せずに滅んだ過去の国のことを勉強して財政システムと立ち向かわなくちゃいけないね。

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