20代中盤でふんばるブログ

銀行員→外資コンサル。旅行が好きです。

今後の原油価格予想。20150603

最近は日経平均の12日連続上昇や、ドル円124円台までの下落などニュースが多いですが、
今週末は半年間待ちに待ったOPEC総会があります。


半年間というのも、今は60ドル程度で取引をされている原油ですが、思い出せば昨年度半ばの100ドルから今年頭には40ドル台まで下落とかなり相場を騒がせました。


さて、今後の原油ですが先日、サウジアラビア原油相ヌアイミ氏から「需要が増え、供給が減っている」と原油高を誘う発言がありました。


しかし、個人的には長期的に見ても現在の60〜70ドル程度が価格の天井になると考えます。


原油価格は、結局はOPECの原産余力とシェール企業の生産コスト削減力の戦いです。

もともと、1バレル70ドルを切ったらシェール企業は潰れてゆくと言われていましたが、将来的には50ドル程度までは耐えられるレベルまで生産力が向上すると言われています。

ですので、原油相場は今後80,90ドルと上がるのではなく、むしろ再度下落する可能性を秘めていると考えています。


さて、今週末5日のOPEC総会ですが、注目点は下記となります。

1.生産量
OPECは生産量上限を現在の日量3000万バレルで据え置く方針が予想されています。
この量が万が一増加したら、原油価格は今後下落方向に向かうと考えられます。

2.ロシア
OPEC、ロシアは原油生産に関し互いを無視できません。ロシアにとっては石油は大事な国力ですので、生産量を譲ることはできませんが、OPECがロシアに対し今後どのような姿勢で臨むのか、この総会ではっきりしてくるはずです。

4.石油メジャー
OPECの年次セミナーにエクソン・モービルロイヤル・ダッチ・シェルなど石油メジャーのCEOが出席します。今後の原油開発の方向性、開発場所のトレンドもここである程度示されることになります。

5.サウジ、ヌアイミ原油相
サウジのヌアイミ原油相は今回が最後の総会と言われます。
彼の担当したこの20年間はアジア経済危機、1バレル147ドルへの原油高騰、そして現在の相場急落と大騒ぎでした。
今回の決定がシェール企業との戦いの矢面に立ち、熱血漢として有名な彼の最後の置き土産となるはずです。


《追記》
OPECは生産枠を日量3000万バレルで据え置くことに決めましたね。現状維持、ということですがまだまだシェール企業との戦い=原油価格の上値が限られる状態は続きそうです。